クリックやタップのターゲット・サイズに関連する問題とターゲット・サイズの確認方法

上肢が不自由なユーザーは、細かい操作が苦手な場合があります。また、ロービジョンのユーザーの中にも細かいマウス操作が苦手なユーザーがいます。アイコンやフォーム・コントロールにおいて、クリックやタップに反応する領域のサイズ(ターゲット・サイズ)が小さすぎると、このようなユーザーにとって、目的の箇所をクリック/タップすることが困難になります。

なお、フォーム・コントロールについてWCAGでは、ブラウザーのデフォルト表示から見た目を変更していない場合は、ターゲット・サイズに関する条件を満たす必要はないとしています。そして、フォーム・コントロールについては、フォーム・フィールドのラベルを適切にマークアップすることで、ラベルもクリック/タップのターゲットの一部になり、ターゲット・サイズを大きくすることができます。

また、文中のテキストがリンクになっているような場合は、ターゲット・サイズに関連するガイドラインの対象ではありません。しかし、ターゲット・サイズが小さすぎると操作が困難になるのはリンクであっても変わりませんので、リンク・テキストを工夫するといった方法で、使いやすいターゲット・サイズとなるように意識すると良いでしょう。

クリック/タップのターゲット・サイズの確認方法

クリックやタップを受け取る要素のサイズは、ブラウザーの開発者ツールを用いれば確認することができます。ただ、この方法の場合、サイズを確認する要素を正確に指定する必要があることに加えて、複雑な方法でサイズが制御されているような場合もあるため、正確に判断することが容易ではない場合もあります。

そこで、1辺が44pxの正方形を画面上に表示し、この正方形とターゲットのサイズを比較するという簡易的な方法を併用すると良いでしょう。

具体的には、以下のブックマークレットを利用することで、1辺が44pxの赤枠の正方形の内側に、1辺が24pxの青枠の正方形をマウスに追従する形で表示することができます。

  1. 以下のコードをターゲットとするブックマーク(ブックマークレット)を作成。

    コードを表示
    javascript:(function(){var d = document,e=d.createElement('div'),g=d.createElement('div'),w=window;d.body.appendChild(e);e.appendChild(g);e.setAttribute('style','position:absolute;top:0;left:0;z-index:2147483647;box-sizing:border-box;width:44px;height:44px;border:1px solid #f00;background:#fff;opacity:0.5;transform: translate(-50%,-50%);pointer-events:none;');g.setAttribute('style','position:absolute;top:50%;left:50%;transform:translate(-50%,-50%);box-sizing:border-box;width:24px;height:24px;border:1px solid #00f;');w.onmousemove=(function(v){e.style.left=w.scrollX+v.clientX+'px';e.style.top=w.scrollY+v.clientY+'px'})})()
    
    44x44 pxの4角形を表示するブックマークレット
  2. チェック対象のページを表示した状態で、このブックマークレットを実行。

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